お客様ロンド

2017/11/16

お・・・・・

お・・・

おきゃくさま・・・

お客様・・・

お客様。

ああ、お客様、

  あ、おきゃ・・お客様・・・・

ああっ、

あ。

お客様・・・・

・・・・

お客様・・・・

は・・・・・

ん・・・・・

お客様、お客様・・・・

  (大丈夫ですか、お客様・・・・。

・・・・いい?

いい。

お客様。

お客様、お客様、ああ、は、お客様。

そう、もう、そう、ああ、お客様。

お客様、お客様

  (カネを払えばお客様ァ!)

お客様、お客様、

そんな、お客様、ああっ、あっ、

お客様、いや、いや、いい、お客様

やめてください

やめてください

そんな、

お客様、お客様、

おきゃ・・・

お客様、お客様、お客様、ああ、

あ、あ、あ、あ、あ、

お客様っ、お客様っ、お客さま・・・・

あ あ あ あ あっ・・・・ 

 お 客 様 。

 ・・・わたしはいつも そこに置かれていたかったのか

 お客様

 という 座布団の

 上に

 ちんまりと

 そう

 あなたは働かなくても良い子です と

 あなたはあぶらむし と

 あなたは鬼になりません と

 あなたはだって 未熟だから と

 あなたはみそっかす だから と

 いいえ あなたは特別だから と

 あなたは一生 この世界の お客様

 って

 言ってほしかったのだわ

 ただそれだけなのだわ

 いつも特別扱いされたくて奮闘努力していたわ

 でも もう 誰もわたしをそんなふうに呼ばない

  (いちおう家庭なんて持ってしまったよ気持ちが悪いね暖かいねえ・・・・・・

 お客様。

 お客様。

 今夜 そんなことばがわたしを震わせる

 お客様・・・・

 お客様・・・・

 それはひとを少なくとも傷つけはしない優しい優しい言葉ね

 夜の寝しなに

 母親の声で

 父親の歌で

 姉の寝言で

 兄の物語で

 夫のささやきで

 どうか・・・その言葉を・・・・・

 今夜つぶやいてくださったら ガラスのイルカと眠れそうよ

 お客様 

 お客様・・・・

 おやすみなさいませ・・・・

 と